頭頂部の薄毛が進行し、セルフケアや髪型の工夫だけではカバーしきれない、あるいはもっと手軽に見た目の印象を変えたい、という場合には、「ウィッグ」や「ヘアエクステンション（エクステ）」を活用するという選択肢もあります。これらは薄毛の根本的な治療ではありませんが、悩みをカバーし、おしゃれを楽しむための有効な手段となり得ます。まず「ウィッグ」ですが、これには頭部全体を覆う「フルウィッグ」と、頭頂部や分け目など、気になる部分だけをカバーする「部分ウィッグ（ヘアピース、トップピースとも呼ばれる）」があります。頭頂部の薄毛カバーには、部分ウィッグがよく用いられます。自分の髪色や髪質に合ったものを選び、自毛に馴染ませるように装着することで、非常に自然にボリュームアップすることができます。ピンで留めるタイプや、ネットタイプなど様々な種類があり、装着も比較的簡単です。高品質な人毛や人工毛で作られたものは、見た目も自然ですが、価格は高めになります。定期的なシャンプーなど、ウィッグ自体のお手入れも必要です。次に「ヘアエクステンション（エクステ）」です。これは、自分の髪の毛に人毛や人工毛の毛束を接続していく技術です。頭頂部の薄毛カバーの場合、気になる部分の自毛にエクステを少量ずつ、丁寧に装着していくことで、髪の密度を高め、ボリュームアップさせることができます。ウィッグのように着脱の手間はありませんが、自毛や頭皮への負担、定期的なメンテナンス（付け直し）が必要となること、そしてシャンプーやブラッシングなど日常のケアに注意が必要な点がデメリットとして挙げられます。施術者の技術力によって仕上がりの自然さも大きく左右されます。ウィッグとエクステ、どちらを選ぶかは、薄毛の範囲や程度、ライフスタイル、予算、そして手入れにかけられる時間などを考慮して判断します。部分的なカバーで良く、手軽さを求めるなら部分ウィッグ、より広範囲をカバーしたい、あるいは着脱の手間を避けたいならフルウィッグやエクステ、といった選択になるでしょう。どちらを選ぶにしても、専門のサロンなどで実際に試着したり、カウンセリングを受けたりして、自分に合ったものを選ぶことが大切です。これらのアイテムを上手に活用することで、薄毛の悩みを軽減し、自信を取り戻すきっかけになるかもしれません。