頭頂部の薄毛、いわゆる「つむじハゲ」は、自分では直接見えにくい場所であるため、気づかないうちに進行してしまうことがあります。しかし、男性型脱毛症（ＡＧＡ）による頭頂部の薄毛も、初期段階ではいくつかのサインが現れます。これらの変化に早めに気づくことが、効果的な対策への第一歩となります。ここでは、頭頂部のＡＧＡの初期サインを発見するためのチェックポイントをご紹介します。まず、最も確実な方法は、鏡を使って定期的に頭頂部の状態を確認することです。手鏡と洗面台の鏡などを組み合わせた「合わせ鏡」を利用すると、自分でも頭頂部を見ることができます。あるいは、スマートフォンのカメラで頭頂部を撮影し、写真で客観的に状態を確認するのも良い方法です。以前の写真と比較してみると、変化がより分かりやすくなります。チェックするポイントとしては、まず「つむじ周りの地肌の透け具合」です。以前よりも地肌が広く見えるようになっていないか、髪の密度が低下していないかを確認しましょう。特に、髪が濡れている時や、強い光の下では地肌が透けて見えやすくなるため、注意深く観察します。次に、「髪質の変化」です。頭頂部の髪の毛を触ってみて、他の部分（側頭部など）の髪と比べて、細く、柔らかく、弱々しくなっていないか（軟毛化していないか）を確認します。髪にハリやコシがなくなり、ぺたんとした印象になってきた場合も、ＡＧＡのサインの可能性があります。また、「つむじの渦の明瞭さ」も目安になります。以前はくっきりとしていたつむじの渦が、髪の密度の低下によってぼやけてきたり、渦の中心が広がって見えたりする場合も、薄毛が進行している可能性があります。「抜け毛の状態」も確認しましょう。シャンプー時や枕元に落ちている抜け毛の中に、頭頂部から抜けたと思われる細く短い毛が増えていないかチェックします。これらのサインは、一つだけでなく複数現れることもあります。もし、これらの変化に心当たりがある場合は、「気のせいだろう」と見過ごさず、ＡＧＡの可能性を疑ってみることが大切です。早期にサインを捉え、必要であれば専門医に相談することで、進行を効果的に食い止めることに繋がります。