服用方法とタイミング守るべきこと

デュタステリドの効果を最大限に引き出し、安全に使用するためには、医師から指示された正しい服用方法とタイミングを守ることが極めて重要です。自己判断で飲み方を変えたりしないようにしましょう。デュタステリドのAGA治療における標準的な用法・用量は、「1日1回1カプセル」を経口服用することです。日本で承認されているAGA治療薬(ザガーロなど)には、1カプセルあたりデュタステリドが0.5mg含まれています。医師は患者さんの状態を見て処方しますが、通常はこの0.5mgを1日1回服用します。これ以上の量を服用しても効果が高まるというデータはなく、副作用のリスクを高めるだけなので、必ず指示された用量を守ってください。服用する際は、「噛まずに水またはぬるま湯で飲み込む」ことが大切です。デュタステリドのカプセルは、中の薬剤が口の中で溶け出して粘膜を刺激するのを防ぐために、そのまま飲み込むように設計されています。噛んだり、カプセルを開けたりして服用するのは避けてください。服用タイミングについては、フィナステリドと同様に「食事の影響は受けにくい」とされています。食前・食後どちらでも構いません。しかし、効果を安定させるためには、「毎日なるべく同じ時間に服用する」ことが推奨されます。これにより、体内の薬物濃度を一定に保ちやすくなり、飲み忘れも防ぎやすくなります。朝食後、夕食後、就寝前など、自分のライフスタイルに合わせて、最も続けやすい時間を決め、それを毎日の習慣にしましょう。もし「飲み忘れた場合」は、気づいた時点で1回分を服用してください。ただし、次の服用時間が近い場合は、飲み忘れた分は飛ばして、次の服用時間に1回分だけを服用します。絶対に2回分を一度に飲んではいけません。プロペシア(フィナステリド)からデュタステリドに切り替える場合や、その逆の場合も、必ず医師の指示に従ってください。自己判断での切り替えは避けましょう。デュタステリドは、医師の継続的な管理のもとで服用する薬です。定期的な診察を受け、効果や副作用の状態を確認してもらいながら、正しく服用を続けることが、安全で効果的な治療の鍵となります。