サプリと薬併用時の注意と相談先

薄毛対策としてサプリメントの利用を考えている方の中には、すでに何らかの病気の治療のために薬を服用している方もいるでしょう。あるいは、サプリメントを始めた後に、別の病気で薬を処方されることもあるかもしれません。このような場合、サプリメントと薬を併用しても大丈夫なのか、注意すべき点はないのか、気になるのではないでしょうか。結論から言うと、サプリメントと薬の併用には注意が必要であり、自己判断は避けるべきです。サプリメントは食品に分類されますが、特定の成分が濃縮されているため、薬との間で「相互作用」を起こし、薬の効果を強めすぎたり、逆に弱めてしまったり、予期せぬ副作用を引き起こしたりする可能性があるからです。例えば、血液をサラサラにする薬(抗凝固薬のワルファリンなど)を服用している方が、同様に血液をサラサラにする効果があると言われるビタミンEやEPA・DHAなどのサプリメントを併用すると、出血のリスクが高まる可能性があります。また、ある種の抗生物質や骨粗鬆症の薬などは、カルシウムや鉄、マグネシウムといったミネラルサプリメントと一緒に摂取すると、薬の吸収が悪くなることがあります。グレープフルーツジュースが一部の薬の効果に影響を与えることはよく知られていますが、サプリメントに含まれる成分(例えば、セントジョーンズワートなど)も、特定の薬の代謝に影響を与え、効果を変えてしまうことがあります。これらはほんの一例であり、サプリメントと薬の組み合わせは無数に存在するため、全ての相互作用を個人で把握するのは不可能です。では、どうすれば良いのでしょうか。最も重要なのは、「医師や薬剤師に必ず相談する」ことです。現在服用している薬がある場合は、サプリメントを始める前に、必ずかかりつけの医師や薬局の薬剤師に相談し、併用しても問題ないかを確認しましょう。その際には、使用を検討しているサプリメントの製品名や成分名を正確に伝えることが大切です。逆に、サプリメントを摂取している方が、新たに薬を処方される場合も同様です。診察時や薬を受け取る際に、現在摂取しているサプリメントについて必ず医師や薬剤師に伝えましょう。「サプリメントは食品だから大丈夫だろう」と安易に考えず、専門家への相談を習慣づけることが、安全にサプリメントと薬を併用するための鉄則です。