1日忘れても大丈夫?効果への影響

フィナステリドは毎日継続して服用することで効果を発揮する薬ですが、もし1日飲み忘れてしまった場合、それまでの治療効果が台無しになってしまうのではないか、と心配になるかもしれません。結論から言うと、1日程度の飲み忘れであれば、治療効果に大きな影響が出る可能性は低いと考えられます。フィナステリドは、AGAの原因物質であるDHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制することで効果を発揮します。毎日服用することで、体内のDHT濃度を低いレベルで安定させ、ヘアサイクルの乱れを改善していきます。フィナステリドの血中濃度半減期(薬の成分が体内で半分になるまでの時間)は約6~8時間とされています。1日服用を忘れると、一時的に血中濃度は低下し、DHTの抑制効果も多少弱まる可能性はあります。しかし、髪の毛の成長サイクルは数ヶ月から数年単位の非常に長いものです。たった1日服用を忘れただけで、すぐにヘアサイクルが大きく乱れたり、改善していた状態が元に戻ってしまったりするとは考えにくいのです。例えるなら、毎日続けてきた運動を1日休んだからといって、すぐに体力が落ちてしまうわけではないのと同じようなイメージです。もちろん、理想的なのは毎日欠かさず服用することです。しかし、人間ですから、うっかり忘れてしまうこともあります。大切なのは、1日の飲み忘れで過度に心配したり、自己判断で治療を諦めてしまったりしないことです。飲み忘れに気づいたら、前述した正しい対処法(気づいた時点で飲むか、次の服用時間に1回分だけ飲む)を行い、翌日からはまた忘れずに服用を再開すれば大丈夫です。ただし、これが頻繁に続くようであれば問題です。飲み忘れが習慣化してしまうと、安定した薬の効果が得られず、治療効果が低下してしまう可能性があります。1日の飲み忘れは大きな問題にはなりにくいですが、「継続は力なり」です。飲み忘れを防ぐ工夫をし、毎日の服用を続けることが、AGA治療成功への鍵となります。