くせ毛の悩みを解消してくれる縮毛矯正ですが、施術後に「なんだか以前より薄毛が目立つ気がする」「分け目の地肌が気になる」と感じる方がいます。これは一体なぜなのでしょうか。縮毛矯正自体が直接的に薄毛を引き起こすわけではありませんが、いくつかの要因によって薄毛が目立ちやすくなることがあります。まず考えられるのが、髪のボリュームダウンです。縮毛矯正は、薬剤と熱の力で髪の内部構造を変化させ、うねりや広がりを抑えてストレートにする技術です。くせ毛特有のボリューム感がなくなるため、髪全体の量が減ったように感じられ、特に根元付近がぺたんとしやすくなります。これにより、元々髪が細かったり、密度が低かったりする方は、地肌が透けて見えやすくなるのです。次に、髪へのダメージも影響します。縮毛矯正は、薬剤の使用や高温のアイロン処理など、髪にとっては大きな負担となる工程が含まれます。施術によって髪がダメージを受けると、ハリやコシが失われ、細くなったり、切れやすくなったりすることがあります。髪一本一本が弱々しくなると、全体のボリューム感がさらに失われ、薄毛に見えやすくなる可能性があります。また、薬剤が頭皮に付着することによる影響も考えられます。薬剤が頭皮に刺激を与え、炎症やかゆみを引き起こしたり、毛穴を塞いでしまったりすると、一時的に抜け毛が増えたり、健康な髪の成長が妨げられたりする可能性もゼロではありません。これらの要因が複合的に絡み合い、縮毛矯正後に薄毛が目立つように感じられることがあるのです。ただし、これは縮毛矯正が必ずしも薄毛を悪化させるという意味ではありません。施術方法や薬剤の選定、アフターケア次第で、その影響を最小限に抑えることは可能です。