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抜け毛の質が変わったら要注意!AGAの前兆としての毛の変化
「最近、抜け毛が増えた」と感じた時、多くの人はその「量」にばかり気を取られがちです。しかし、AGAの進行を見極める上で、量と同じくらい、あるいはそれ以上に重要なのが、抜けている毛の「質」の変化です。健康なヘアサイクルを終えて自然に抜け落ちる毛と、AGAの前兆として抜ける毛とでは、その姿形に明らかな違いが現れるのです。健康な髪の毛は、通常2年から6年という長い「成長期」を経て、太く、長く成長します。そして、その寿命を全うし、「休止期」に入って自然に抜け落ちます。このような自然脱毛で抜ける毛は、根元に「毛根鞘(もうこんしょう)」と呼ばれる、白くて半透明の、少し膨らんだ組織が付着しているのが特徴です。毛根自体はしっかりとしており、ある程度の太さと長さがあります。一方、AGAが進行し始めると、ヘアサイクルが著しく乱れ、成長期が数ヶ月から1年程度にまで短縮されてしまいます。その結果、髪は十分に成長する時間を与えられず、細く、短く、弱々しいまま抜け落ちてしまうのです。これが、AGAの前兆として見られる抜け毛の大きな特徴です。具体的には、以下のような質の毛が抜け毛の中に多く混じるようになったら、危険信号です。まず、「細く、短い毛」。全体の抜け毛の中に、明らかに他の毛よりも細く、数センチ程度の短い毛が目立つようになったら要注意です。次に、「毛根の異常」。抜けた毛の根元を見ても、健康な毛に見られるような白くしっかりとした毛根鞘がなく、ただ尖っていたり、黒く萎縮した小さな塊が付着していたりする場合があります。これは、毛根が十分に栄養を受け取れず、不健康な状態であることを示しています。また、「色も薄く、弱々しい毛」。髪の色素も十分に作られず、黒々とした色が抜けて、少し茶色っぽく見えるような、頼りない産毛のような毛が増えてきたら、それもAGAのサインです。シャンプーの時や、部屋の掃除をする時、少し意識して抜け毛の質を観察してみてください。そこに、AGAの静かな足音が聞こえてくるかもしれません。量だけでなく質に注目すること。それが、早期発見のための重要なセルフチェックとなるのです。